CDSバブル 2008 9 28
光陰矢のごとし(Time flies like an arrow.)。
つい最近まで、アメリカでは、
不動産バブルが崩壊したことで、
サブプライム危機が発生し、大騒ぎとなっていましたが、
現在は、そのサブプライム危機が契機となって、
CDSバブルが崩壊しそうな雰囲気です。
こんなことになってしまったのは、
「火気厳禁」と書いてあったのに、
火遊び(投機)をする連中が、後を絶たなかったからです。
早く防火壁を築かないと、誘爆する恐れがあります。
不動産バブルが崩壊→サブプライム危機→CDSバブルの崩壊か。
書名 日本経済を襲うエキゾチック金融危機
著者 草野 豊己 毎日新聞社
この本から、気になったことを引用しましょう。
(以下、引用)
一般に言われる「サブプライムローン問題」の本質は、「CDS危機」だといえる。
世界最大の債券ファンドを運用する米ピムコのビル・グロス氏は、
景気後退によって、企業のデフォルト率が現在の0.5%前後から、
通常レベルとされる1.25%に戻れば、
ヘッジファンドなどのCDS保証引き受け側には、
約5000億ドル(50兆円)の支払い義務が生じると指摘。
さらに、そのヘッジファンドが破綻すれば、
CDSで保証を受けている金融機関は、
保証引き受け側から取っている担保では補えない、
残り半分の2500億ドルの損失を被ると試算している。
80年代の米S&L危機、00年のITバブル崩壊時に、
世界のデフォルト率は、4%に上がったが、当時、CDS市場は存在しなかった。
仮にデフォルト率が今後4%に上昇すれば、
62兆ドルの4%に当たる2兆5000億ドル(250兆円)がデフォルトすることになる。
(以上、引用)
著者によれば、
クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)が62兆ドルで、
これでも、気が遠くなる数字なのに、
金融派生商品の総額は、600兆ドルだという。
兆の次の単位は、「京」だったでしょうか。
そうすると、6京円でしょうか。
こうなると、CDSバブルの崩壊だけで終わってほしいと思いたくなります。
仮に、そうだとしても、人類は、初めて、スーパー・バブルの崩壊を体験することになります。